昨日(15日)に国立情報学研究所のオープンハウス行って来ました

http://www.nii.ac.jp/event/openhouse/

二限に大学の講義があったので、それを受けて飯食ってすぐに大学を出発。
お目当てはポスター展示D01の「論理プログラミングによる要件事実論推論システムPROLEG」(佐藤健)および基調講演の「ロボットは井戸端会議に入れるか」(坊野真弓)。

以下発表とか聞いたことの要点

ロボットは井戸端会議に入れるか

  • 操作空間という概念
  • 人間のコミュニケーションにおけるF陣形の話
  • F陣形でコミュニケーションを分析するという試みと、舞台演出家の視線の異同。同じ事を知っているのだが、視点が真逆
  • 平田オリザ先生の演出におけるF陣形の重要性
  • 「自然な会話風景」の「自然」さ。「会話のプロ」である人間
  • 「自然な会話風景」を作ろうとしたら、実際にあった会話風景と全く同じ状況が生まれたという不思議
  • コミュニケーションにおけるTCU(順番構成単位)の話
  • 演劇における「食う」の話とTCU
  • ロボット研究による「人間研究」。「ロボットによって実現する」という発想によって結局のところ人間のことがよりよく理解できる、という話

論理プログラミングによる要件事実論推論システムPROLEG

  • 民事訴訟法における「主張責任」概念のデフォルト推論による分析・整理
  • UIは永遠の課題
  • UIがないので、現状としてはアドホックなプログラムを書くことで結論を出力させる、という研究になっている
  • プログラムをちょろっと見せてもらったが、普通に日本語が書かれたプログラム
  • 佐藤先生自身はローマの大会に出かけていて不在(津野義堂先生も行かれていた模様。吉野一先生や高橋文彦先生あたりも行かれていたのだろうか?)
  • 解説員、普段の研究の手伝い等をしているのは東大ロー生・東大ロー卒業生
  • 数学的素養のある法学者は似たような研究・発想をしていることがあるらしい

佐藤先生の発表のあたりに遊びに行ったとき、解説員の方に色々とお話をしてきた。
その時憲法と法律の関係性とオブジェクト指向プログラミングにおける「抽象クラス」概念の類似性の話をしたところ何故か横から食いついてきた人が。
法学部の人でこういう研究に興味がある人もやはり一部にはいる模様で、この話に同意してもらえたのは嬉しかった。
佐藤先生ご自身はいらっしゃらなかったのだが、解説員の方はロー卒業生で、色々と面白い話も聞けた。
先生は今年五年目三回目の受験だそうで、せっせとPROLEGのプログラムで答案を出力・分析しながら試験対策を行なっていた模様。
見せてもらったPROLEGのプログラムには「辰巳の上位合格者再現答案を分析」というようなコメント文が挿入されており、どうも先生は辰巳の答案をプログラムで分析していた模様。
非常に面白いものが見れました。